本文へスキップ

交通事故後遺症等級認定

給与所得者の後遺症逸失利益 基礎収入


自賠責保険から後遺障害の等級が認定された場合、認定された等級に応じて労働能力の減少による将来の収入の減少分を「逸失利益」として請求することができます。

給与所得者の休業損害と同じく、裁判所基準(弁護士会基準)の他に自賠責保険基準と任意保険基準がありますが、自賠責保険の逸失利益は通常後遺障害保険金内に含まれており、任意保険会社の逸失利益は「労働能力喪失期間」を短く抑えて、ライプニッツ係数をできるだけ小さくしようとするだけですので裁判所基準(弁護士会基準)のみを掲載しています。



裁判所基準(弁護士会基準)

原則として、事故前の収入を基礎にします。

現実の収入が賃金センサス以下の場合、平均賃金が得られる蓋然性があれば、それを認めるとしています。若年労働者(事故時概ね30歳未満)の場合には、学生との均衡の点もあり、男女別全年齢平均の賃金センサスを用いるのを原則とします。



<判例>

基礎収入が平均より低い場合で、その原因が事故によるものであったり、経歴等から年収の増加が十分予想される場合

経歴等から統計を用いて、基礎収入を算定する場合があります。

会社員(男・固定時33歳)の頚部痛、両ひざ痛(併合14級)について、事故の翌年(収入減少が現実化した直近)の年収額444万円余は賃セ平成8年男性学歴計30歳から34歳平均の約85%であったが、当該年度は治療等のための休業を余儀なくされていた状況下であったこと、事故当時まだ勤続年数が少なくその先稼働を続けた場合には定期昇給等による年収増加が十分予想されること、学歴能力、勤労意欲等から、賃セ男性高卒全年齢平均539万0,600円を基礎としました(東京地判平16.2.27)。




判例

近年の収入を裏付けられないが、過去には平均を超える収入があった場合

事故4〜6年前の収入も参考にして算定する場合があります。

派遣会社員(男・固定時44歳)の平衡機能障害(12級12号)、外貌醜状(12級13号、併合11級)について、事故前三カ月の収入は62万円余(年収250万円余)であり、事故前3年間の収入を裏付ける証拠はないが、過去(事故6年前から4年前)には平均賃金を超える収入を得ていた時期も有り、44歳では再就職の可能性もあるとして、賃セ男性学歴計全年齢平均の7割396万1,370円を基礎としました(東京地判平16.7.5)。




判例

若年労働者(事故時概ね30歳未満)の場合

経歴や状況等から統計を用いて算定する場合があります。

会社員(男・固定時29歳)の右手関節可動域制限について、事故後退職して専門学校で就学後、契約社員となり減収はないが疼痛を我慢していること、1年間の契約社員で継続雇用が不確定な状況から、事故時の収入は約330万円であるが賃セ男性学歴計全年齢平均547万8,100円を基礎に当初10年間は27%、その後の28年間は14%の労働能力の喪失を認めました(名古屋地判平17.4.13)。




判例

事故前年の年収が賃セ男性年齢別平均額を上回っていた場合

経歴や状況等から統計を用いて算定する場合があります。

料理人(男・固定時31歳)の右膝関節可動域制限(12級7号)、右大腿部痛(14級10号、併合12級)について、事故前年の年収約424万円が賃セ男性年齢別平均額を上回っていたことから、賃セ男性学歴計全年齢平均542万7,000円を基礎としました(東京地判平18.8.28)。





逸失利益の請求例

会社員(年収400万円)の方に、頚椎捻挫で後遺障害14級9号が認定された場合の請求例


400万円×0.05×4.3295=86万5,900円





主婦(夫)・家事従業者の休業損害



交通事故慰謝料(交通事故の3つの基準)



交通事故から後遺症認定、示談解決まで(ポイントチェック)












ナビゲーション